SPECIAL MOVIE

丸山敬太

ファッションは人生を変える――
KEITA MARUYAMAの歩んできた道

28歳のとき、ファッションブランドKEITA MARUYAMA TOKYO PARISを立ち上げました。その名のとおりファッションの最先端パリで、このブランドを世界的なブランドにすることを意識していました。元をたどれば、小学生の頃から始まった夢だったのかもしれません。僕が小学生だった1970年代、高田賢三さん率いるKENZOがパリコレクションで一大旋風を巻き起こしていました。エスニックや伝統的文様をアヴァンギャルドな若者ファッションに甦らせて、エキサイティングなショーを繰り広げる。テレビ画面を通して伝わってくるファッションの躍動感に子ども心に圧倒されたのです。あのとき、自分もいつか、あのパリの舞台で、自分のつくった服を披露してみたいと強く願いました。

A2 People × 丸山 敬太

文化服装学院を卒業するとパリに渡って、人づてに高田賢三さんと会い、アドバイスをいただきました。東京に戻ってからは自分でつくった服を身に纏って、六本木や青山のクラブやバーに繰り出していくうちにエンターテイメント業界とつながりができたのです。それからDREAMS COME TRUEのステージ衣裳をデザインさせていただいたり、宝塚やバレエなどの衣裳も手掛けてデザイナーとして経験を積み、1994-1995AWの東京コレクションに初参加。32歳のときに1998SSパリコレクションでKEITAを発表しました。それから10年間にわたってパリコレに参加しつづけ、その間、パリに直営店も開くことができました。

2007年以降はパリコレに区切りをつけて、幅広くクリエイションを追求するKEITA MARUYAMAを2012年に新たに立ち上げました。ファッションの世界で長く生きてきましたが、自分が強く感じていたのは「ファッション=服」だけではないということ。ファッションとは、ライフスタイルそのものだと考えるようになっていたのです。服はもちろん、家具や器、香水、化粧石鹸に至るまで、あらゆるものにスタイルをもつことがファッションなのだと。

A2 People × 丸山 敬太

服には心を豊かにする力がある――
日常のファンタジーを生む服をめざして

2022-2023AWのKEITA MARUYAMAのコンセプトは「La Vie en Rose 薔薇色の人生」。「薔薇色の人生」というフレーズにされるほどの薔薇というもの自体の美しさ、花弁の重なり、形状の美しさ、色の綺麗さ、そこから感情やいろんなものを掘り起こしてつくっていったコレクションです。

服は、私たちの暮らしの必需品で、究極は用を満たせればなんでもいいものでもあります。でも、KEITA MARUYAMAがめざすのは、ただ用を満たすだけでなく、“日常のファンタジー”を生み出せる服でありたい。いつもと同じ毎日でも、この服を着たとき、この鞄を手にしたときは、心が晴れやかになる。昔の人は特別な日のためにあつらえた服を「晴れ着」と呼びましたが、日常が晴れの日になる心を満たす服をつくりたいと僕は思っています。

A2 People × 丸山 敬太

パンデミックの影響で、人生における喜びや感動につながるものが「不要不急」という言葉で片づけられて、世の中が暗く沈む日々が続きました。誰かの楽しみを排除しようとするたびに「本当に必要のないものなのだろうか」という葛藤をどこかで抱えていたと思います。ただ、用を満たすだけの毎日では、人は生きていけない。時には華やかに着飾って街に繰り出す、好きなものに囲まれた時間を過ごす――ライフスタイルを提案するファッションデザイナーとして、そんな美しい人生の時間を提案してきたいと考えています。

A2 People × 丸山 敬太

クリエイションの源泉は、
自分が経験したもの、見てきたもの

ファッションデザイナーになって28年が経ちますが、まだまだ表現していきたいことは僕の中にたくさんあります。ファッションに限らないと思いますが、クリエイションとは、自分が生きる中で経験したもの、見てきたものの集大成だと思います。

僕の場合、例えるなら、自分の中に大きな箪笥があって、一つひとつの引き出しに、この人生で出会った記憶や感情、情景がいっぱい詰まっている。その引き出しをときどき開けては、記憶の底に深く入り込んでいくような作業なのかなと思っています。

映画のあのシーン、あの音楽と、自分の中に蓄積されていきます。最近、KEITA MARUYAMAでチャイナドレスのオーダーメイド会を実施したのですが、そのデザインのインスピレーションは、故き良き香港が舞台になった映画『慕情』『花様年華』、中学生のときに見た寺山修司さんの舞台や山口小夜子さんの妖艶なドレス姿、はてまた、本で読み耽った李香蘭さんのドラマティックな人生……いろんなものが引き出しから飛び出してイメージが湧いてきました。

ずっとしまったままの記憶もあれば、何十年もの熟成期間を経て、飛び出してくるような記憶もある。でも、それは、きっと用を満たすだけの毎日ではない、いろんな寄り道や心満たす瞬間が、自分の人生にあったからこそ、次のクリエイションやモチベーションにつながっていきました。

A2 People × 丸山 敬太

多方向につながる自由な時代に、
新たなライフスタイルが誕生する

デザイナーとして嬉しい瞬間は二つあります。一つは自分のイマジネーションが形になった瞬間、もう一つは、自分が心を込めて創り出したものが、誰かの人生の一部になっていると感じられたとき。誰かの生きる喜びや誇りにつながるものを創り出していくことは、これからも僕自身の喜びでもありつづけると思います。

近いうち、オンラインでみんなと何かを創ったり、シェアしていく「丸山倶楽部」を始動させたいと思っています。僕が生まれ育った昭和の時代は、リビングの真ん中にテレビがあって、そこに家族が集い、世の中を知ったり、感動したりすることが日常でした。それはそれで豊かで楽しい時代だったと思いますが、これからは一方通行じゃなくて、個人が多方向に情報を発信していける時代です。

スマホも出てきて、いろんなところでいろんなことができる。ライフスタイルもさまざまになってきた。テレビも可動式というのは、本当に今必要とされているものだと思っています。自分の好きな場所で、好きなことをして、好きな人たちとつながる――WALL A2はまさにその自由で新しい時代の象徴だと思います。コレクションの展示会でも、KEITA MARUYAMAの世界観を映像で見せるためにA2を運び込もうと企んでいます。

場所や時間に縛られず、年齢や肩書きにも縛られない自由を謳歌できる時代が始まっています。この時代を生きる私たちが、それぞれのライフスタイルや生き方をどう花開かせていけるか――たとえばA2で僕の好きな場所から、皆さんと双方向でつながりながら、一緒に考えて、シェアしていければと夢想しています。服からライフスタイル、そして、自分自身の生きざまに至るまで、ファッションデザイナーとして表現していく、僕の挑戦は続いていきます。

A2 People × 丸山 敬太

今回の撮影で使用したWALL

A2 LARGE TYPE

Color:
ウォールナット
Option:
サウンドバー棚板Mサイズ(サテンブラック)コードカバー(黒)

A2 HIGH TYPE

Color:
サテンホワイト
Option:
コードカバー(白)

PRODUCT LINE UPA2シリーズの豊富なラインナップをご紹介

  • A2 Low type

    A2 LOW TYPE

    テレビをどこでも自由におけるコンパクトモデル
    (24~55インチ対応)

    24,900 円(税込み)

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  • A2 High type

    A2 HIGH TYPE

    ダイニングや会議室のモニターなど高い設置に適したハイタイプモデル(24~55インチ対応)

    32,800 円(税込み)

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  • A2 Large type

    A2 LARGE TYPE

    大画面をどこでも自由におけるシンプル&モダンデザイン(45~80インチ対応)

    35,900 円(税込み)

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